「恩寵の法則」その2 (海と波との関係)

(はじめに)

人生は海のようなものであり、
私たちはその海から生じた波のようなものである、
という考えは「量子物理学」によって証明されつつあります。

量子物理学ではそれを
「ゼロポイントフィールド」とか「量子真空」というように呼んでいます。

真空は全く何もない空間ではなく、
そこにはあらゆる情報とエネルギーが充満していて、
その「情報とエネルギーに満ちた空間」からすべてが生じてきては、
そこに戻っていくのです。

そう考えることでそれまで未解決だった物理現象が解明されるとともに、
私たちはどこからきてどこに行くのか、
私たちが生きる意味はどこにあるのか、
意識とは何かというスピリチュアルな問いに関しても科学的に解決し、
説明できることがわかってきています。
参照:「叡智の海 宇宙 物質 生命 意識の統合理論をもとめて」アーヴィン ラズロ著。「フィールド 響き合う生命、意識、宇宙」リン・マクタガート著。

般若心教でいう「色即是空、空即是色」ということもその文脈で考えることもできるかもしれませんね。

私たちはそのような生命の源から生まれ、
そしてその生命の源に帰って行く存在なのです。

この大宇宙、大自然はすべての宇宙に存在する太陽や惑星、
そこにある水や空気、鉱物から植物、動物にいたるまですべてを創造しています。
その創造の源は、同時に私たちの源でもあります。
その創造の源を思い出すことが、「本当は自分が海の一部であること」を思い出すことでもあるのでしょう。

では『恩寵の法則」その2をお楽しみください。

 

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第2回:「海と波との関係」
――この世で起こっていることの真のありように目覚める――

あなたを海にたとえれば、波のようなものです。

海から波が生じるように、あなたは海の源から形を持って生まれてきます。
そしてしばらく波のように形をもって行動した後、形がなくなり、
また命の源である海の中へと戻っていきます。

人生はその海のようなものなのです。
あなたという形は海の波のようなもので、
波は上昇して形や動きを形成すると、こんどは下降して元に戻ります。

もしひとつの波が自分を海の一部ではないかのように思って、
海とは別に、自分一人で動いていると思いはじめ、
他の波を見て「この波は私の味方か敵か?」ということばかりに気を奪われ、
どうすれば自分を他の波から守れるかと絶えず相手を評価し、
「波」であることにとどまろうとし、
さらに波を作り続けて自分が海の一部であると理解しなかったらどうなるでしょうか。

それを想像してみてください。

もし、そのような考えで生きていると、
その波は自分が生き残るため、
また自分が生き延びるのを助けてくれる味方を見つけるために、
他の波と競わなければならなくなります。

そのような考えでいる限り、
その波は味方を引き寄せるために大変な努力を必要とします。

あなたは私の味方?
あなたはどう?
私と一緒に行きませんか?
私たちは仲間になりましょう。

でも他の波に対しては、私たちは自分を守り、防衛しなくてはならないと考えます。
これがこの世界で人々がしていることです。

このようであるかぎりは、人は自分の源泉から切り離され、
まさにその自分は分離しているという体験から創造しつづけ、
本当は自分が海の一部であることを忘れてしまいます。

この「恩寵の法則」で学ぶことは、
すでに存在しているものを思い出し、
それとつながっていることを思い出すということです。

眠りこけて、自分が海の一部ではないという夢を見るのではなく、海の存在に支援してもらうこと、自分の一部になってもらうことです。 それはこの世で起こっていることの真のありように目覚めるようなものです。

 

このシリーズはイタリアで開催された「恩寵の法則」のコースでの内容の一部を20回のシリーズでご紹介します。 恩寵の法則では、さらにもっと大きなものとのつながりの中で人生を生きることを学んでいくことになります。 今回はその2回目です。 人生を本質から生きるための知恵をお楽しみください。

2011年12月22日

「恩寵の法則」は現在「シンクロニシティの法則」として提供されています。