「ELC」シリーズ 第十二回:人とかかわるとき、どの層とどの層で出会うのか
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今回は、『悟りのシンクロニシティ』の翻訳者トーショー(市場義人)さんがレポートしてくださいます。
人との関わり方での、とても根本的なお話が伺えますよ。
では、トーショーさん、よろしくお願いします。
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エッセンシャルライフコンサルティング(ELC) コンサルタント養成コース 3期生募集
先日友人と友人が議論をし始めました。議論の内容は「ワンネス(ひとつであること)」というものでした。 私たちはひとつであり、どのようにひどい人間でも(たとえば中国の習近平)、その人は私たちの中にもいるのだ、だから私たちがまずそれを認めて、内側で変わらなければならない」というのがひとりの人の意見でした。 もうひとりは、う~ん、自分のなかに習近平がいるというのは、ちょっと言い過ぎじゃないかな、人は違うのだから、というものでした。
私も横にいてふたりの意見を聞いていましたが、だんだんと、お互いを屈服させようとする熱が加わって、議論は激しさを増していきました。 私もそれぞれの論理にとらわれて、自分にその議論が向けられたら、どう答えようかと考えていましたが、ふっと、私が中心に入ったらどうなるだろうかと考えました。 特に熱を込めて語っていた人の言葉を、中心から聞いてみることにしました。
私も意見を求められて、相手の言っていることを認めた上で、それは理想だから現実とギャップがあるんじゃないだろうかと言いました。
その人は理想を持つことの重要性を語り始めましたが、そのとき初めて、その人からやってくるエネルギーに何かすがすがしいもの(本質的なもの)が感じられました。
それを伝えると、実は自分も言っていることができているわけではないこと、そのギャップに苦しんでいるのだと言い始めました。
その人の中で何かが落着き、議論は収束していきました。そして自分にはどうしても熱くなってしまって、相手を屈服させようとしてしまい、相手のことが見えなくなる傾向があると言いました。
人と人が出あうとき、いろいろなレベルで出会う可能性があります。
このブログを読んでくださっているみなさんは、『悟りのシンクロニシティ』もお読みいただいているかもしれませんね。
この本には、「人間という存在は『多重構造』になっている」と書いてあります。少し引用してみます。
人間の精神的な領域には「階層」があり、人間という存在は、外側から内側に向けての「多重構造」になっているのです。 ちょうど大きさの違う同心円が重なり、身体の表面から始まって中心へと至るいくつかの層からできている構造だと考えてください。(『悟りのシンクロニシティ』33ページ)
この構造は、思考やパーソナリティなどからなる一番表面の層から始まり、次に感情、才能と強み、本質と続き、最後に中心に至ります。(意識の多重構造マップ)
ですから、私たちが人とかかわるとき、どの層とどの層で出会うのかに、さまざまな可能性が考えられるのです。
この理解から友人同士の議論を見ると、この二人がどこで出会っているのかがはっきりします。 議論で打ち負かそうと熱くなって、勝ち負けだけに気持ちが向いてしまうときには、私たちは、思考と思考、パーソナリティとパーソナリティのレベルで出会っているのです。
このレベルで出会っていると、お互いが壁のように感じられて、相手にたどりつくための唯一の方法は、その壁を打ち破ることだと感じてしまいます。 お互いがそう感じているのですから、ぶつかり合いは避けられません。
この現象は、周りを見回してみると、個人と個人の関係から、国会で行われていること、さらに国と国のぶつかり合いまで、いろいろなところで目にするものだと感じます。
友だちが悩んでいて、自分もまきこまれて感情がぐるぐるしてしまうとき、私たちは感情と感情の層で出会っています。 自分のなかでも感情が揺り動かされて、二人して感情の大波に翻弄されてしまうこともあります。
(仕事などで)才能や強みの層でお互いが出あうときもあります。 お互いを認めあうという良い点もありますが、どちらかというとお互いを性能の良い機械やコンピュータのように感じて、それを利用するという関係になることもあります。
それでは、本質と本質が出あう場合はどうでしょうか?
相手の本質の美しさに打たれ、同時に自分の本質の美しさにも触れ、さらに、どちらの本質も自分のなかにあるものとして私たちはひとつであると感じます。 本質は本質を呼び起こし、お互いが愛、温かさ、信頼、喜びなどの本質で振動し合うのです。
意識の多重構造マップによる一番奥の層は、中心です。
『悟りのシンクロニシティ』を引用しましょう。
中心は本当の意味で命の源泉ですから、私たちが中心につながるとえも言われぬ安堵感に包まれるのはごく自然なことなのです。 ここには、平穏、静寂、沈黙、くつろぎ、ふたたび家に戻ってきたという感覚があります。 中心では、広大な空間、無時間性、ひとつである感覚、静止した静けさを経験するかもしれません。(同書42ページ)
このような中心でお互いに出会うこともできます。
中心は広大で、実際には誰もが同じ中心を共有しています。 中心と中心で出会うとき、私たちはその空間の中で自他の区別なくただ溶けあい、静寂の中で休みます。 ひとつであるということが、言葉ではなく自然なあり方として感じられます。
ELCでは、コンサルタントが、この中心にいることが大切な原理になります。 セッションでは、クライアントの方がビジョンを見、自分の本質につながり、さらに才能を発見し、制限を生み出すブロックを解消し、自分の望む方向に踏み出すのを手助けします。
そのとき、クライアントの方は、普段の自分がいるであろう表面の層から、深く内側へと降りて行き、本質や中心に触れることが必要になります。 その層で初めて、自分にとって本当に大切なものは何かを知り、それをどのような形で実現したいのかについてのビジョンをもつことができるのです。
コンサルタントが中心にいることで、クライアントの方がそのような旅をすることが可能になります。 ただ中心にいることが灯台の明かりのようになり、クライアントの方も同じスペースを内側に探すことができるのです。
ELCのセッションは、このように目には見えず、クライアントの方も意識的には気づかないこともある、意識の深いつながりによって成り立っているものであり、二人が中心で出会っているとき、ひとりひとりを超えたさらに大きなものに抱かれ、知恵の源泉とつながっているのです。
ですから、たとえスカイプをとおして遠くにいる二人の間で行われる場合でも、空間を超えた中心の中で、まるで距離がないかのような親密さの中で、セッションは進行していきます。
こうして、セッションの中で、私たちは知らず知らずのうちに、ワンネス(ひとつであること)の体験を深めていっているのです。
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エッセンシャルライフコンサルティング(ELC) コンサルタント養成コース 3期生募集 開催日時:平成26年8月1日(金)~3日(日)
お申し込み:お申込用紙に記載して、和尚アートユニティにお申し込みください。 電話受付:0467-23-5683 (和尚アートユニティ内:ユニティインスティチュート事務局
ELCコンサルタント養成コースレベル1 パート2は12月5日(金)~7日(日)を予定しています。 パート3は2015年3月に予定しています。
『悟りのシンクロニシテイー』はhttp://tinyurl.com/cf4awhlで入手できます。
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