緊急事態宣言と新型コロナウイルス時代の到来

新型コロナウイルスの感染の拡大にともな緊急事態宣言が4月7日に出されて、はや1週間がたちました。

この目まぐるしい変化のなかで、今後の対処法を考える上で、信頼のおける人たちからの情報や、さまざまな確かな情報リソースにアクセスしながら情報を集めてきました。

結果、現時点でのおおよその状況がわかってきました。それらをまとめておこうと思います。

そうすることで無用の不安や恐怖でストレスに陥らなくてすみます。そして今何をすればよいのか、そしてこれから何が起こってくるかもある程度予想できるようになります。

今はありとあらゆる情報が反乱しています。もともとがわからないウイルスなので、憶測、仮説、デマをはじめ、政策的に作られた数字、ネガティブ情報を掻き立てるメディアなど、さまざまな情報に振り回されて、混乱している人たちも多いのではないかと思います。

このような危機的な状況のなかで最も避けなければならないのは、恐怖や不安のなかでどうしたら良いのかわからなくなって、パニックに陥ってしまうことです

そうなると、デマに惑わされて、今の危機とは関係のないトイレットペーパーを買いに走ることになります。「緊急事態宣言」が発せられると同時にスーパーに殺到して、かえってそこで感染リスクを高めていたりします。

恐怖や不安などの感情に振り回されると、視野がせばまりIQが下がってしまって、正常な判断ができなくなってしまいます。

そんななかで、今必要なのは、冷静になることです。何が本当の情報なのか、それらの情報をどのように読み解けばよいのかを見極めることが必要になってきます。

そこで、現在の状況を、自分の分かる範囲で、できるだけ簡単にまとめてみました(前半部)。

すでにこれまでのブログでは、コロナウイルスの予防策についてと、ロックダウンになることなどについては書いてきました。

いよいよそれが現実になった今、この緊急事態宣言のなかで、冷静になって、何が本当の情報かを見極めることです、そして、これからのコロナのゆくえと、今後の生き方について考える時期に入ったと思います。

現在直面している大きな問題は、コロナウイルスに感染することについての怖れと、仕事や収入に対する不安が主なものだと思います。

そこでこれらのことについて考えてみたいと思います。

今の状況は、これから新しい時代へと移行するほんの始まりでしかありません。しかし、現在の状況を見ていることのなかで、おおよその今後の方向性が見えてきたように思います。そのことも含めて書いてみます。

今年に入って、1月からのほんの4ヶ月の間に世界が豹変してしまいました。

こんなことがありうるんだ、と驚きました。これからの歴史にも残る大きな事件の中に私たちはいます。

世界大恐慌というと、「1930年代にアメリカを皮切りに世界的に起こった深刻な経済恐慌のことである」と写真付きで中学校の歴史の教科書で学んだりしますか、今回は「コロナ大恐慌」のようなテーマで掲載されるのかもしれません。

これだけの大きな変化の後では、時代はもう元には戻らないだろうということも明らかになってきました。

というよりも、この時代の変化はすでに予見されていたことでもあり、その時代の変化が加速した、というふうに考えたほうがよいのではないかと思われます。

産業構造や経済のあり方が根本から変わり、価値観もこれまでとは大きく変化していくでしょう。

三密が禁止され、都市中心の価値観が反転し、かえって危険なものになりました。

そしてこれからよそうされる金融崩壊でこれまでの金融資本主義の価値観がなりたたなくなってきているように思われます。

なので、5月の連休が明けたら「緊急事態宣言」も解かれて、また元の状態に戻るだろう、とはもう考えられなくなりました。

このコロナはこれから少なくとも1,2年は付き合っていかなければならないウイルスのようです。

そしてそれが他のインフルエンザの風邪と同じようにみなされるようになるのには、2,3年かかる可能性があります。

そんなこれからのコロナ時代なかで、私たちのこれからの生き方や働き方もこれまでとは大きく変えていかざるえなくなりそうです。

そんな時代の変化のなかで、前半部では<新型コロナウイルスについて 簡易版>として、大切だと思われる要点だけをまとめてみました。

そして後半部分では、さらに、現在の現状がどうなっているのか、今後どうなっていくのかについてもう少し詳しく知りたい人のために、現在の状況を読み解き、今後の生き方を考えるうえで参考になる資料を掲載しました。

これからのコロナの時代に立ち向かうための参考にしていただければと思います。

さて、

そこでコロナウイルスに感染することについての不安や怖れ対処するために、まず最初にこの新型コロナウイルスについて知ることからはじめていきたいと思います。

そうすることで、感染しないための対応策と、感染させないための対応策がわかってきます。

<新型コロナウイルスについて 簡易版>

まず、このコロナにどのように対応するかを知る上で、この新型コロナウイルスとはどんなウイルスなのかについて知っておく必要があります。

なぜなら、この新型コロナウイルスは短期で収束することは期待できず、これから少なくとも2,3年、さらにはもっと長い付き合いになりそうだからです

ですから、このウイルスとの付き合い方、対応策を知っておく必要があります。

簡単に言えばこのコロナウイルスはすぐには収束することは期待できません。他のインフルエンザの風邪のようになるには、ワクチンができて、集団免疫ができる必要があるので、少なくとも1,2年、あるいは3年ぐらいは付き合っていく必要がありまそうです。

それを考えると現在は延期になっている、来年のオリンピックは期待できないということも容易に推測できます。

それではこの新型コロナウイルスというのはどのようなウイルスなのでしょうか?

簡単に、ひとことで言うと、新型コロナウイルスの実態は

風邪です。

なので、ニュースや情報に惑わされて、むやみに恐れたり不安になる必要はありません。他のインフルエンザと同様、重いか軽いかは、かかる年齢層や疾患の有無にもよりますが、若くて(50才以下)健康なら、最悪かかっても軽症か無自覚ですむような風邪です。

そしてこの風邪はウイルスによるものなので免疫でしか防げません。

石鹸を使うときにはしっかり泡立てて使う必要があり、20秒〜30秒ほど洗うことが効果的です(ジョン・ホプキンス大学の説明による)。

理由は、ウイルスはその大部分が脂質と蛋白からなるので、その脂質を溶かすのに石鹸の泡が有効だからです。細菌ではないので消毒石鹸である必要はなくて、普通の石鹸で大丈夫です。アルコールで消毒する場合は65%以上である必要があります。

最近はお店などの出入り口のあちこちに消毒のアルコールが置いてあって、それでつい消毒する癖がついているのですが、最も有効なのは泡立つ石鹸で20秒〜30秒間くまなく手を洗うことだといわれています。

また外からウイルスを家に持ち込まないために、衣類や買い物してきた物などに付着しているかもしれないウイルスを除去することにも気をつける必要があります。

これらについてはアメリカのセドナ在住で、元看護婦で、以前ユニティでオーラソーマを教えていて、現在はサウンドレゾナンスをおしえているコマラ・ローデがやり方を詳しく解説した動画があります(Zoomの動画。50分ほどかかるので、時間があれば見てください)。

買い物したものや外から持ち込んだものについてもウイルスが付着しているので(3時間ないし3日ほど生きている場合があるそうです)そのようなものにも注意すると良いでしょう。

そして外出したときにはつり革はもちろんのこと、他の人が触れるようなところには手を触れないことが必要です。

このようなことについては「新妻免疫塾」というYouTubeのシリーズでとてもわかりやすく、丁寧に解説されていますのでぜひ見ることをおすすめします。

スーパーで食料品や日用品を買い物したときの除菌のやり方はこのようにします(アメリカの場合)。これを見てはじめて、買い物したものについても除菌の必要があるのだという認識を持ちました。そこまでやるかどうかは別にしても、一度見ておくといいかもしれません。

目や口から感染するので、できるだけ首から上には触れないようにするということもとても大切です。

ウイルスは免疫でしか防げないのです。ワクチンと言っても、体の免疫を作るために接種するものなので、ウイルスを殺すのではないのです。

なのでここから言えることは、いかに上手に集団免疫を作るかということが課題になります。これは政策にもかかわることなので、後で詳しく述べます。

新型コロナウイルスというと、何か得体のしれない怖いもののように思いますが、その実態は風邪の症状なのです。ただ、ワクチンがなく予防法が確立されていない、ということが課題なのです。

今回の新型コロナウイルスの場合、一般的には80%の人は軽症ないし自覚症状がありませんが、20%は重篤になる可能性があり、5%の人はさらに重症ないし死に至ると言われています。

この数字をもう少し詳しく見ると、50才以下は死亡率はほぼ0に近く、30〜40才以下の人たちのほとんどは軽症ないし無自覚で過ごすことが多いようです。

但し、高齢者(80才以上)で基礎疾患などをもっている人たちの死亡率は急激に高くなり、その人たちが罹患した場合の死亡率は20%ほどになると言われています。

なので、新型コロナウイルスへの対策は、もちろんまず感染しないための方策が第一ですが、仮に感染した場合、軽症ないし無自覚の80%に入ればいいわけで、そのために日頃から健康に留意して免疫力を高めておくことが大切だということがわかります。

要するに一般のインフルエンザにならないための対策と基本は変わりません。

具体的には、食事をバランスよく食べる(食べすぎない)、よく寝る、ストレスを減らす、体は冷やさない(体温を高める)。メンタル面でも元気で明るく楽しく生きること、適度に運動して、心肺機能を高めておくことです。そしてビタミン類、とりわけビタミンCとDを意識的に取ることが助けになると言われています。この免疫を高めるための方策が一番効果的でいちばん大切なことです。これについては自分にあったやり方を実践されるとよいかと思います。これについて、詳しくはまた別の機会にしたいと思います。

免疫を高める上で、とりわけ今回の新型コロナウイルスは肺炎を引き起こす可能性が高いので、運動して心肺機能を高めておくことは、予防及び回復にとって有効です。なので、最近ジョギングしている人や散歩をしている人を多く見かけるようになりましたが、これは正解です。家に閉じこもって運動不足になることは、免疫を高める上では逆効果です。イギリスなどでも、公園などでの外出は認められたりしています。

そしてもしコロナに罹患したかもしれないと思った場合、すぐに病院に行ってはいけないと言われています(これは医師の人が勧めている情報でもあります)。なぜなら感染の50%ほどは院内感染だと言われているほどで、ワクチンがないので病院に行っても治療薬はありません。もし罹患してなかったら、逆に感染リスクが高まるだけです。

症状が軽い場合は、重症患者のベッドを奪うことになるので医療崩壊の原因になります。というより今はホテル送りになるかもですが、感染リスクがあります。

それより自己隔離をして、2〜3週間療養することです。運が良ければそれで免疫を獲得します。

もちろん呼吸が普段よりも苦しくなり、熱が高くなって明らかにコロナだと思われる場合には病院で治療を受けてください。

以上が新型コロナウイルスとその対処法について、ごく簡単にまとめて説明した場合です。

以下にもう少し専門的な話をします。

<新型コロナウイルスについて もう少し詳しく知るために>

今回の新型コロナウイルスは風邪の中でもとりわけ下気道に影響し肺炎を引き起こすウイルスだということがわかっています。

もともと風邪というのは心臓病やガンなどのような病気というわけではなく、風邪の症候群があるだけで、風邪の症状は体が細菌やウイルス対して免疫力で戦っている症状なわけです。

なので、ホリスティック医学では、熱が出たら、それは体がその熱で有害な侵入者(ウイルス)を殺そうとしているわけなので、下手に解熱剤などでさげない方が良いといわれています。

風邪の症状を引き起こす細菌やウイルスは千種類以上あると言われている中で、新型コロナウイルスはそのひとつです。

コロナウイルスはこれまでSARS(重症急性呼吸器症候群) やMERS(中東呼吸器症候群)などと同じ種類のウイルスで、これまで7つの種類が知られています。

それぞれみんな発見されたときには「新型」なわけで、今回は発見された場所から武漢コロナウイルスと呼ばれることもありますが、今ではCOVID-19というふうに命名されています(このブログでは一般に使われている「新型コロナウイルス」又は省略して「コロナ」という名称を使います)。

それはともかく、 WHO はインフルエンザと新型コロナウイルス感染症との違いをまとめた報告書を提出しています。

これによると、感染経路や症状については共通点が多いですが、新型コロナウイルスの発症間隔は約5〜6日で、インフルエンザの発症間隔は3日ほどなので、新型コロナウイルスの方が感染拡大のスピードが遅いです。

しかも、インフルエンザウイルスは通常、症状が現れてから最初の2日間にウイルス排出(ウイルスが感染力を持つようになる)が起こり、最大1週間ほど続くのに対して新型コロナウイルス感染症の患者は約20日間(または死亡するまで)ウイルスを排出し続けていたことから、新型コロナウイルス感染症の患者が、インフルエンザ患者よりもはるかに長く感染力を維持していることになります。

しかも厄介なのは、症状が出る前から感染力を持ち、感染しても無自覚な場合も多いので、無自覚に感染させてしまう危険が大きいということです

ここから言えることは、感染することに対する防御はもちろんのこと、これからは感染させてしまう危険性を自覚することが大切になってきています。つまり、自分が罹患しているという意識のもとで行動する配慮が求められるわけです。

そして同じコロナウイルスでもSARS やMERSがそれほど広まらなかったのは、死亡率が高かったためだと言われています。つまりウイルスは宿主が死んでしまうと自分だけで生存できないので、それ以上広がらなかったのです。

それに対して、今回の新型コロナウイルスのように、かかっても80%は軽症ないし無自覚の場合、宿主(人)は新型コロナウイルスにかかったまま動き回ってしまうので感染が広がってしまうのです。(実に巧妙にできたウイルスなのです)

ちなみに新型コロナウイルスの致死率は3〜4%でインフルエンザの0.1%に比べて致命的なように言われていますが、まだ報告されていない症例が数多くあるため、実際はこの値を下回ります。患者数(患者の母数)が増えれば今後この致死率はさらにずっと下がる可能性が高くなります。

つまり、現在わかっている限りでは、一般に言われているのは新型コロナウイルスは同じコロナウイルスのSARS やMERSに比べて症状は軽く、とりわけ若い人にとってはそれほど危険性はなく、死亡するリスクも少ないといえます。(但し、ウイルスは常に変異しているので、そのプロセスで、通常は毒性を弱めますが、まれに毒性を強める場合もあるということなので、油断はできません。)

しかし呼吸器や肺などに直接新型コロナウイルスが侵入すると重症の急性呼吸器症候を引き起こすため、とりわけ老齢者への死亡率が急速に高まる傾向があります。なので老齢者及び基礎疾患がある人にとっては要注意なウイルスです。

そして他のインフルエンザと新型コロナウイルスの一番の違いはワクチンがないことです。インフルエンザはワクチンで感染を予防できますが、新型コロナウイルスには予防するワクチンがありません。

ちなみに、通常の季節性インフルエンザの感染者数は日本国内で推定約1000万人、年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人推計されています

<新型コロナウイルスに対する国際的な対策 ウイルス絶滅策と集団免疫策>

そこでその感染を食い止めるためには、まだワクチンがない現段階においては、大きく分けて2つの対策があると考えられています。

新型コロナウイルス絶滅策と集団免疫策です。

ともにウイルスによる被害、つまり死者をなくするための策略ですが、ウイルスをなくしていまうことで感染をなくするのか、集団免疫で抵抗力をつけることで死者をなくするのかの違いです。基本的な考えとしては、ワクチンは人工的に安全な方法で集団免疫をつけるやり方です。

インフルエンザが収束するのは、季節によって感染力が弱まるのと、ワクチンなどで集団免疫ができるからです。

ウイルス絶滅策は感染者を閉じ込めることでウイルスを絶滅することを目的としています。その対策として、現在多くの国で取られているロックダウン(都市封鎖)があります。人の往来を封じることで感染が広がらないようにします。不急不要の外出が厳しく取り締まられます。

しかし現在の世界の状況を見ればわかるように、それにともないい経済的社会的に重大なダメージを与えてしまいます。

営業ができなくなり、仕事がなくなり、失業者が増え、経済的な崩壊の危険があるだけではなく、家庭内暴力やコロナ離婚が問題になり、映画や劇場、音楽会を始めとするエンタメ業界などの継続も憂慮されていたりもします。

失業率が1%上がると自殺者が1万人増えると言われているなかで、この経済崩壊でどれだけの失業者が増え、自殺者が増えるのかということが危惧されるところです。

そこで経済損失をできるだけ抑えて、新型コロナウイルスを食い止めるためのもうひとつの考え方として集団免疫策があります。

若者など元気な人(40才以下)は集団で新型コロナウイルスにかかってもらって集団免疫を作ってしまおうという戦略です。これは3月15日にイギリスのジョンソン首相が発表して、世界からも国内からも猛烈な批判を浴びて、その説はすぐに引っ込められて、すぐさまロックダウンに切り替えました

ちなみにそのジョンソン首相の集団免疫策がどういう考えだったかというと、健康な若者と、そうでない人々(高齢者と持病持ち)とを分けて、別々の過ごし方をするようにして、感染しても発症しにくい健康な若者(40歳以下)は、感染して抗体を体内に作ってもらい、英国民のできるだけ多くが「集団免疫」を持つことで、今冬に再び流行が予想されている新型コロナウイルス再発の事態を乗り越える、というものです。

ワクチンがないので、自然に感染してもらってワクチンと同様の効果、つまり抗体を作ろうという発想です。

この欠点は、老齢者や基礎疾患の人たちにもうつしてしまう危険を防止できないこと。そしてたまに若者でも重篤になることはあるので、そのリスクを予想できないことです。

今はジョンソン本人がコロナに感染して入院中という報道がありますが、実は集団免疫策を取ろうとしたため、暗殺の危険があるというので、自ら病院に入院したことにしただけで、本人は元気でいるという説まで出回っています。

真偽はともかく、この方法はこれからコロナの回復者が多くなっていくに従って今後現実味が出てくるように思います。

なぜなら、免疫学上、国民の集団免疫がないアウトブレークは止まらないからです。 一番危険な方法がみんなでかかってしまうことで、一番現代的な方法がワクチンを開発することです。集団免疫はその中間ということになります。

新型コロナウイルスの実効感染力(基本再生産数(R0; R naught)は1.4 - 2.5と試算されています。つまり1人の感染者からだいたい2、3人に感染するようなのですが、それが1以下になるとアウトブレイクが収束していきます。それまではロックダウンと集団免疫策とを融合していくような政策が取られるように思われます。

コロナが一般のインフルエンザ並みに集団免疫ができるようになるのは、2,3年かかるだろうともいわれ、そうなると、それまでは毎年秋から冬になると同じような事態が生じることになります。

そして、今回はコロナでしたが、同じようなウイルスやパンデミックが起こるリスクはいつでもあるので、そのような場合にも対応できるような考え方や対応がこれからは求められます。

<数字のカラクリを見抜く>

現在日本での感染者数などが発表されています。そしてその数字が緊急事態宣言前後に急に増えはじめたりして、爆発的感染が起こるなどと言われると恐怖と不安にかられることになります。

また、各国によって感染者数がずいぶん違っていたりします。

現実を把握するためには、まず現在公表されている数字のカラクリを見抜く必要があります。

現在新型コロナウイルスの世界的の感染者の数が公表されています。

それによると4月7日現在で、武漢コロナウイルス感染による死者数が世界で8万人を超えました。イタリアが1万7千人と最も多く、スペインが1万4千人、感染者数が最多の米国では1万2千人に達したとされています。

これに対して世界の感染者数は141万人に上っています。米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、米東部時間4月7日午後5時(日本時間8日午前6時)時点で感染者数は米国で39万人。スペイン(14万人)、イタリア(14万人)、フランス(11万人)となっています。

これに対して4月7日の日本の新型コロナ感染症の感染者3,906。死亡者は80名です。

患者数、死亡者数ともに、日本が桁違いに少ないのがわかります。

当初は中国に継ぎ、第二位の感染者数だった日本がどうしてこれほど患者数が少ないのでしょうか?

それにはワケがあります。

この数字を見るにあたっては、どれだけの検査がなされたかということを合わせて見る必要があります。

アメリカの感染者数は世界一で、ニューヨークを中心に感染者や死者が急増しています。しかしこの急増は、必ずしも事態の急激な悪化を意味していません。なぜならこの増加は単に、アメリカではウイルス感染に関する検査がものすごい勢いで行われているからなのです。
 
アメリカ政府は、3月中旬からPCR検査を急増していて、今や総検査数は176万件で、世界的にダントツの第1位です。検査数が急増したら、必然的に感染者数が急増するのは当然で、米国が世界一の感染者数なのは、単に検査数が世界一多いからにすぎません。
 
これが意味するのは、アメリカは「多数検査という政策」をしているということです。
 
米国の統計上の感染者数は33万人で、検査数に占める感染率19%。米国に次いで検査総数が多いドイツは、100万件の検査に対して10万人の感染で感染率は10%。韓国では24万件の検査に対して感染者1万人で、治癒含む感染率が6%。英国では検査15万件、感染者4万人で、感染率が27%。(田中宇 ウイルス統計の国際歪曲 4月6日))
 
これを見ると、国によって積極検査する国があるかとおもえば、日本のように検査していない国も多くあります。検査数と比較しないまま統計上の感染者数だけを見ていたのではあまり意味がありません。
 
ただ言えるのは、日本も検査数を増やせば、すでにそれだけの感染者がいる可能性が大きいということなのです。
 
ここから言えることは、すでに自分も感染している可能性がある、ということを考えておく必要があるということです。
 
つまり、東京に住んでいて、田舎に里帰りするときは、70才以上のおじいさんおばあさんがいるときには、特に配慮が必要です。
 
 
<新型コロナウイルス、統計上のウソを見抜く>
 
新型コロナウイルスの患者数や死者や死亡率などの統計を見ていると、一体何が本当なのかわからなくなってしまいます。
 
統計上の死者数もあてになりません。世界的に、イタリアの致死率が非常に高くなっています(感染者の12%が死亡)し、スペインも似たような数字です。しかし、イタリアの死者の99%は、他の病気を持っている「持病持ち」で、死者のほとんどが高齢者です。
 
新型コロナウイルスの死者統計は、本当に新型コロナウイルスが原因で死んだのかどうかは実際のところわかりません。というのは、今のイタリアのように医療体制が満杯で、院内感染が避けがたい状況だと、他の病気で入院している死ぬ間際の免疫が低下している人は大半が新型コロナウイルスに感染した状態で死亡することになります。
 
逆に、日本ではコロナによる死者は80名です(4月7日の統計)。しかし日本では1年間に肺炎で11万人あまりが亡くなっています。実はその中にコロナによる死亡者がいるかも知れないのです。今年は肺炎による死者が例年に比べて明らかに多いとなれば、それはコロナによる死者かもしれないのです。
 
いろいろ詳しく書くとキリがありませんが、要するに新型コロナウイルスの統計の裏にはさまざまな政策があって操作が加えられていたり、統計のとり方があてにならないということです。そしてそのような操作を加えるのは、それぞれの国の思惑があるとしか思えません。
 
その統計の裏にはいったいどのような思惑があるのか、ということを考えると、これまたキリがありません。
 
ひとつだけ例を挙げると、このような数字の裏では情報戦争が行われていると言われています。
 
戦争が行われる前には、まず情報戦争が行われます。第二次世界大戦前には、日本がその情報戦争で世界的な孤立に追い込まれて、戦争へと追いやられたという歴史があります。
 
現在直面している世界の経済崩壊は1929年の世界大恐慌以来のもので、その後第二次世界大戦が勃発しました。
 
今後の世界の対応によっては、コロナ後の世界には、その経済崩壊に伴って、そのような戦争の危険性もないとは言えないので、予断を許しません。
 
そこでどのような情報戦争が行われているかについてはこれ以上は論じませんが、そこではこれからのコロナ後の世界で、どこが世界の覇権を取るかについての熾烈な情報戦争が展開されているようなのです。
 
最初はこのコロナの発生源が武漢であったことからアメリカが中国のせいにしていたかと思うと、今度は中国がアメリカがばらまいたということを宣伝していたりします。
 
何が本当かはわかりません。
 
いずれにしろ、そういうことを知れば知るほど、現在報道されている統計の数字はそのまま信じることはできないということです。ただ、それらの数字は様々な思惑によって捏造された可能性がある数字だということを知っておくことが、それらの情報に踊らされないためにも大切だということを認識しておく必要はありそうです。
 
それに加えてマスメディアの報道は人の不安と恐怖を煽るようなネガティブな報道がなされがちです。なぜならそうすることで注目を集め、視聴率をあげることがマスメディアのビジネスだからです
 
そもそもが、マスメディアの情報だけを追っても表面的な情報しか出てきません。いろんな人の思惑に踊らされてしまうだけです。
 
なので、そのようなテレビやラジオ、新聞などで、それらの情報を追いかけすぎることは危険です。メンタル面に影響を及ぼして、精神的な不安定を引き起こし、うつやパニックなどの引き金になりかねません。
 
そうならないためにも、そのような情報の裏の意図を知っておいて、そのような情報をむやみに追いかけないことが、これからのコロナ時代を生き抜く上では大切です。
 
そのことを前提として、今後の世界や日本の状況を読み、これからの生き方を考える必要があります。
 
<新型ウイルスの感染検査数>
 
そこでコロナに関する表面的な数字におどらされないためには、コロナに関する数字の実態を知る必要があり、そのためには新型ウイルスの感染検査数を知っておくことが必要です。
 
英オックスフォード大学などの研究者らが作っている新型ウイルスの感染検査(主にPCR検査)について、どの国が毎日どのくらいの検査数を実施しているかをまとめたサイトがあります。
http://ourworldindata.org/coronavirus#testing-for-covid-19
 
それによると、現時点(4月5-8日)で累計検査数が多い順に、米国219万、ドイツ132万、イタリア81万、韓国47万、カナダ36万、豪州32万、トルコ25万、英国23万、スイス17万、となっています。
 
人口比(千人あたり)の累計検査数だと国別の順位が、アイスランド90、バーレーン31、ノルウェー20、スイス20、エストニア19などとなっています。このほかの主要国の千人あたりの累計検査数は、米国6.6、イタリア13.6、ドイツ15.9、韓国9.1、英国3.5です。
 
これに対して上記のサイトの日本の累計検査数は4月6日の時点で4万6172件。千人あたりの累計検査数は0.36で、他の西欧の国々に比べると極端に少ない数字です。
 
時系列に見ると、日本の毎日の検査数は、3月中は1日に1千件前後だったのが、4月に入って1日に2千件前後に増えています。
 
そして日本政府は、非常事態を宣言した4月7日以降、日々のPCR検査数を急増しています。4月3-6日は毎日の検査数が1千人台から4千人台でしたが、非常事態宣言後、それが6千人台や9千人台に急増しています。(新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応)(令和2年4月8日版)
 
一般的に、検査数を増やせば感染者統計が増えるのは間違いないわけですから、今の日本政府は、検査数を増やして感染者の増加を演出しているわけです。
 
なぜでしょう?
 
もともと日本政府が検査数をなかなか増やさなかったのは、検査数を増やすと公式な感染者が増え、医療崩壊が起きるからです。そうすると感染が爆発的に増えるので、それは避ける必要があります。
 
だから検査をできるだけやらず、重症者だけ入院させるのが日本政府の戦略だったように思われます。
 
海外が医療崩壊を起こしているのは、急激に検査数を増やして医療崩壊を起こしてしまったからです。日本はある意味、巧妙にそれを避けてこれたのは、検査を増やさなかったからだと言えるかもしれません。
 
この策を続けていれば、新型コロナウイルスがそのうち治癒して抗体を持つ人が増えて集団免疫が形成され、コロナ危機を自然と乗り越えられるのではないか、
 
と考えたのかみしれません。
 
実は、イギリスのオックスフォードが出している論文の中には、日本人の感染者がこれほど少ないのは、すでにコロナは以前から存在していて、日本人はその免疫を持っているのかもしれない、という仮説さえ存在しているのです。
 
しかし日本での検査数があまりに少なすぎる現状を見る限り、これは楽観的すぎる説で、検査をするにつれて、実際は少なくともドイツぐらいの潜在的感染者が存在していると考えてもおかしくはない状況です。
 
現在の感染者で感染源が不明の感染者が多くいることがそのことを示しているように思われます。
 
ノーベル賞を受賞した山中教授を始めとする有識者が、このままでは手遅れになるので、すぐに緊急事態宣言を出す必要があることを広くメディアにも訴え、
 
日本政府も4月8日の0時に、ついに緊急事態宣言を発令しました。
 
これで日本の方向性もほぼ決まりました。
 
感染爆発、医療崩壊が起こらないことを祈りますが、そのなかで、私たちには、私たちができることをしていく必要があります。
 
次に、そのことについて考えてみたいと思います。
 
世界の経済が崩壊したあと、これから私たちはどのように生きていけばよいのか、ということについてです。
 
<アフターコロナの時代>
 
このコロナはいつまで続くのだろうか?
景気は回復するのだろうか?
 
というのが大きな関心事だと思いますが、コロナは絶滅するこことは期待できず、これから数年は続くだろうというのが大方の予想です。
 
つまり、これからはどのようにこのコロナと共生していくのかということが課題になってきています。
 
 
そういう意味で、コロナというのは前の世界とコロナ後の世界は別の時代だといどうです。
 
それはちょうどiPhone前の世界とiPhone後の世界のようなもので、もとに戻ることはできないのと同じです。それほどのインパクトを今回のコロナはもたらしたようです。
 
それと同じで、景気がまた前と同じようには戻ることはないでしょう。というか、景気が戻るころには、産業構造が変わり、経済構造も変わって、これまでの世界とは別の世界になっているように思われます。
 
現在、世界中のロックダウンと日本の自粛要請や緊急事態宣言によって、飲食店、ホテル等の宿泊施設、航空会社、映画館やエンタメ業界を始めとする業界に致命的ともいえるダメージを与え、日本を含む世界経済が崩壊の危機に直面しています。
 
これによって、これまでの文化が破壊され、これから多くの自殺者が出ることが予想されます。
 
2019年には2兆5千億円の営業利益を出したというトヨタですが、そのトヨタですら今回のコロナで1兆円の貸付を受けたということを見ても、今回の経済的打撃がどれほどのものかがわかります。
 
 
現在のコロナへの対応としては、完全な都市封鎖をして新型コロナウイルスを絶滅して、世界経済を崩壊に導くのか(もうすでに崩壊していますが)、ワクチンの出現を待つのか、集団免疫を作るのか、あるいはウイルスが変異して無害のものになるのを期待するのかの4つしか選択肢は残されていません。
 
そんな中で世界は新型コロナウイルスに対応しているわけですが、
 
確実に言えるのは、日本は緊急事態宣言を発令したことによって、これからの検査数を増加させていくことで、日本での感染者数はこれから急激に増加していくだろうということです。
 
それに対して、日本国民の対応策は2つです。
 
政府からの要請に従って、外出を自粛し、80%の人的接触を断つことによって、今後の感染者増加を防ぐのか、
 
それとも、それを守ることができず、今後の急激な増加をもたらして医療崩壊するかです。
 
日本人国民一人ひとりの叡智が試されるところだとも言えるでしょう。
 
日本の緊急事態宣言は西欧諸国のように、その法律に強制力はありません。要請ができるのみです。
 
それだけに、国民一人ひとりの自覚と判断力が試されるとも言えそうです。
 
そしてその感染を少しでも防止し、自らと周りの人たちの生命を守るためにも基本的な感染防止の対策、
 
手洗いとうがいの励行、健康に留意し、免疫を上げるように留意することです。
 
この感染防止と健康と免疫の向上について、書くことが多くなるので、それは別の機会とすることにして、次の経済的な側面について考えてみたいと思います。
 
と思ったのですが、すでに予定の文字数を遥かに超えてしまったので、これについては次回に考えたいと思います。
 
えたに