今回はサトルボディヒーリングについて、
その中でも特にハートからのエネルギーリーディングについて、
考えてみたいと思います。
サトルボディヒーリングは
ユニティインスティチュートで提供している
ハート瞑想やELCと同じく、
ハートのはたらきを基にしたヒーリングです。
ハート瞑想のイベントやチャクライベントでも
経験されている人もいると思いますが、
ハートの内側に深く入った“中心”、
そこは<空間>であり、その<空間>は、
個々の「自分のもの」ということができません。
なぜならそれは、「すべての人」、
あるいは、「生きとし生けるもの」が
共有している<空間>だからです。
このことを知るだけでも、人生に大きな変化が起こります。
サトルボディヒーリングにおける
エネルギーのリーディングは、
そのハートの中心の<空間>に入り、
クライアントが提示した問題を
エネルギーとして共有することで、
問題の本質を感じ、見、理解しようとするものです。
この<空間>には距離がありません。
空間は、広大である、と感じながらも、
一方で、相手(クライアント)がどこにいようとも、
物理的距離によって相手との近さに変化が生まれることはありません。
ですから対面でセッションしても、
遠隔でセッションをしても、
リーディング、ヒーリングの働きは変わらないのです。
また、人のエネルギーが分かったり、
オーラが見えたりすることができると、
その人を「サイキック」と呼んで、
特別な能力を持っている人だと思いがちなのですが
(そして、そうかもしれませんが)、
サトルボディヒーリングにおいて、
エネルギーを感じたり、見たりすることは、
ハートの中心に誰もが持っている
自然な性質の中で起こることです
(ハートのシンクロニシティ)。
なので私は長年サトルボディヒーリングを
させてもらっていますが、
自分が特別な能力をもっている、
という感じはないのです。
しかし、そのリーディングの中で分かること、
得られることは、普通の生活の中で自分が見たり、
感じたりすることをはるかに超えていることも確かです。
そこで、ハートの中で起こるリーディングという現象を
自分なりに深く見ていきたいと思います。
最近の遠隔セッションであったことですが、
リーディングをしている時に、
私自身が感じているクライアントのエネルギーの内容を
信頼することに躊躇があり、
しばらくリーディングを先に進めることができずにいました。
クライアントは私を信頼してくれている人だったので、
「今、自分が感じていることをそのまま信頼する勇気がありません」
と話しました。
しかし、それを伝え、ただそのままで待っていると、
突然リーディングが動き始め、
深く入っていくことができました。
エネルギーリーディングは
たくさんのメソッドで使われているもので、
その方法もさまざまだと思います。
たとえば、目の前にスクリーンを思いうかべ、
そこに映る内容を読みとるという方法もあるようです。
私の方法は、特にそのように習ったわけではないのですが、
リーディングが時にヒーリングにもなるような、
もう少し自分もいっしょになって
クライアントのエネルギーに参入する感じで進みます。
その一例として、このセッションの後、
この方(Aさん)が感想を送ってくださったので、
そのやり取りを少し引用します。
Aさん:
「ちなみに、セッション中のこと、
なかなかリーディングが進まないことを
トーショー さんが口にされた時に
ふと、私の方は、ずっと瞑っていた目を開けてみました。
机周り、いろいろ貼ってある壁、
そこには、母を噛んでは騒動を起こし
自ら立ち去るように家出した愛猫の子猫の時の写真をはじめ、
思い出や気持ちを動かす物が、新鮮に目に入ってきました。
そして、その途端、トーショーさんが
「今、深く降りはじめたよ」ということをおっしゃいました。
あれは、効果的だったのでしょうか」
このAさんのお話を聞くと、
私にはセッションがやはり二人で共有する<空間>の中で
起こっていたように感じられました。
このAさんとのやり取りの中で、
私は次のようなことも話しました。
私:
「僕が勇気がない、と言ったのは、
自分が何となく感じていることを信頼して
そこに踏み込んでいくことへの勇気だったように思います。
これは僕だけでなく、
本当はみんなマインドより深いところで感じ、
そしてそこからの動きが生まれてきているのだと思います。
しかしそれがマインドから見て荒唐無稽のように思われる時、
その<スペース>を信頼して任せるのには、
僕にはまだ勇気が必要です。
何かより大きなものに明け渡し、
自分はその乗り物になる、
それは人間誰しもの幸せの秘訣なのだと思いますが、
それを信頼するのがむずかしい時があります。
サトルボディヒーリングでは、
いつもよりその深い中心部分にチューニングして、
本来の生きる、という<出来事が起こる場(自分を超えた場)>に
身を置くのだと思いますが、
そこで感じること、気づくことは、
特別の能力がいることではなく、
僕に限らず、誰でも感じられることのように思います」
Aさん:
「きっと、そうなのですね。特別な魔術とかでなく、
存在が内包する魔法なのですね」
リーディングは、自分がしているのではなく、
プラクティショナーとクライアントが共有する<空間>の中で
自然に起こることなのだと感じます。
そしてセッション後の変化について、
Aさんが報告してくださったことを一部引用します。
Aさん:
「セッションの晩は、兄の夜勤日で母と二人きり、
以前の私にとっては恐怖の夜でしたが、
それまで母へ向かっていた
怒る獣のごとき感情は湧いてきようもなく、
それが母にも伝わったのだろうと思いますが
最近、夜眠らず、家の中の徘徊が悩みだった母が、
死んだんじゃないか?!ってくらい爆睡してました。
トーショーさんが勇気を持ってリーディングしてくださった
私の過去生の物語。
私は獣と一体となる能力をつかっていた人物で、
一体の状態の時に無念の死を遂げている、とのこと。
意識的には信じがたいような物語でしたが、
暴れて抑えられなかったエネルギーの<元>が消えた、
という感覚<私の中の獣がいなくなった>という感じに、
不思議ですが、とてもしっくりきます。
今まで自分の中にあった
原因のわからない様々な傾向にも
腑に落ちる事が多々あり、不思議でした。
セッション後は、
なんとなく母を心から許せているような感覚が
自然に宿っていました。
そこには、自分も許そうという、
お互い様の感覚がある感じがしました。
たぶん、その穏やかさを
母もはっきり感じているのもわかります。
そのおかげで、
二人の間に人生や未来に対する<希望>が戻ってきた、
と感じる瞬間があります。
不思議だな~、と思います。
このセッションを受けることができた自分の人生の流れを、
より肯定的に信じることができるようになりました。
私は今回の件で、信頼の船に乗る、
チャンスをもらっている気がしました」
このように、この共有する<空間>の中で起こるリーディングも、
ヒーリングも、より大きなものへと自分をあずける「信頼」への
機会なのだと感じます。
Aさん:
「私にとりましても、
カルマやトラウマを解放できる
ヒーリングとしての目的や期待とは別に、
また、あの旅がしたい、というような
源への焦がれを抱ける、とてもスペシャルな時間です」
とのことでした。
市場義人(トーショー )
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