コロナウイルス前とコロナウイルス後の世界

世界は今や大きな変革のときを迎えています。

令和となって、新しい時代の幕開けとともに、2020年は大きな変革の年とも言われていましたが、コロナウイルスは、まさにその大きな変革を余儀なきものにしたようです。

「季節性インフルエンザよりもやや低い程度」「空気感染はしない」というふうにWHOも日本政府も口を揃えて言っていたのを真に受けて、パンデミックなんてあり得ない、

ブログに書いたのがつい3週間前の2月26日。
そのころはまだ日本が中国に次いで2位の感染国として報道されていました。

それがあっという間に韓国が日本を追い抜き、さらにはヨーロッパに飛び火して、今やイタリアが世界第二の感染国。

それがヨーロッパ全土に飛び火して、世界各国で次々にロックダウンが相次いでいます。

そしてついに3月11日、 WHOが「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」という認識を示しました。

ロックダウンというのは「厳重な封鎖」を意味するコンピューター用語で、セキュリティを強化するために、OSやアプリケーションの機能を制限する仕組みのことで、今では国の封鎖や都市封鎖の意味に使われています。

コロナウイルスの感染が広がらないように人の移動を制限する仕組みです。

中国の武漢がまず都市のロックダウンを行いました。その封鎖を徹底するために軍隊まで派遣しました。

その後中国では北京や南京をはじめとする86以上の都市をロックダウンをしました。外出を禁止し、徹底的にヒトの流れを止め、ショッピングモールや飲食店を閉め、ヒトの移動には体温検査を義務付け、地下鉄に乗れば乗客情報の登録が求められました。

フランスではすでに食料品店や薬局を除きレストランやバーなどの営業が停止されたりしていましたが、感染者は16日までに6633人、死者は148人に上り、感染拡大に歯止めがかかりません。

そこで次の策として、マクロン大統領は3月16日夜、国民向けのテレビ演説を行い、感染の拡大を抑えるための新たな措置として、現地時間の17日正午、日本時間の17日午後8時から少なくとも15日間にわたって全土で外出を大幅に制限すると発表し、前例のない措置に踏み切りました。

その結果、食料品など生活必需品の購入や医療上の理由、在宅勤務ができない仕事を行う場合などに限って外出を認められ、

人と人の接触を避けるため、家族や友達との散歩をはじめ、いかなる集まりも禁止され、従わない場合は罰則まで伴うということです。

ドイツも同様で、食料品店や薬局などを除く店舗を閉鎖し、レストランは夕方6時までの営業となり、劇場や映画館、バーなども閉鎖となる。教会などでの集会も禁じられることになりました。(2020/3/17 )

隣国のスイス政府も3月16日、非常事態を宣言し、飲食店やレジャー施設などの店舗を閉鎖することを決めました。

イタリア、フランス、スペインに加えてドイツでも店舗の閉鎖が実施されることで、欧州のほとんどの地域で自由な買い物ができない異常な事態になっています。

現在のヨーロッパでの新型コロナウイルスの感染状況は、一番深刻となっているイタリアの感染者数は2万7,980人。死者は2,158人で4日間で1,000人以上の増加状況となっています。この他にも、スペインの感染者数は9,191人、フランスの感染者数が6,633人、ドイツの感染者数が4,838人。このままでは、ヨーロッパ全体が医療崩壊という状況にもなりかねない状況です。(2020年03月17日 現在)

欧州連合(EU)は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、EU加盟国への第三国からの入国を原則禁止とすると発表し、これによりヨーロッパ全体が事実上封鎖されたことになり、日本を含む全世界からヨーロッパへの渡航はできなくなりました。

アジアでもマレーシア、フィリピンなどでも同様の措置がなされ、マレーシアでは全土での移動を3月31日まで制限すると発表しました。事実上の全土封鎖で、食品スーパーなど生活に欠かせない製品やサービスを提供する企業を除き、あらゆる施設が閉鎖される。学校も休校となりました。

これはどういうことを意味するかというと、日本もそうなるのは時間の問題だということです。

では、いつそうなるのか?

それはオリンピックの中止が発表されたときになるでしょう。

今日本政府は時間稼ぎと、自分の口からは言えないいろんな事情があって、中止を宣言していません。というかできません。

オリンピックの予定通りの日程での開催が不可能なことは誰の目にも明らかです。オリンピックを開催したいのは、これまでの努力を考慮すれば当然のことですし、中止したくはありません。しかし世界の客観的状況を見れば、開催できないのは明らかです。

 WHOが終息宣言を出すのは、世界に感染者がいなくなって、1ヶ月間様子を見てからです。

何よりも、世界各国ともまだオリンピック代表選手が決まっていません。この状況の中で代表選手を決めることさえできないでしょう。

そもそも飛行機が飛んでいません。

オリンピックが開催できないのはすでに事実上は明らかですが、その中止は、WHOと相談してIOCに宣言してもらう必要があるので、その根回しをしているところでしょう。

おそらく、考えられるのはWHOがパンデミック宣言を出したあと、IOCが中止を宣言して、はじめてオリンピック中止による損害の保険が適用になるなどの大人の事情があるのかもしれません。

習近平の来日ができないことが明らかになった途端に日本政府が中国人の日本への入国禁止を発表したように、オリンピック開催ができないと宣言されるまでは、日本政府としてはロックダウンは宣言できないのでしょう。政治の世界はいろんな利害が絡まり、ややこしいのです。


現実問題としては、今やコロナウイルスの患者数は、ヨーロッパやアメリカが日本を追い越してしまいました。

しかし現在日本の患者数が増えていないのにはワケがあります。それはコロナウイルスの検査キットが行き渡っていないからです。潜在的患者数はいるはずで、検査キットが普及して検査できるようになっていけば、すぐに患者数がうなぎ登りになる可能性が出てきます。

そうなったとき、日本でもロックダウンは時間の問題になるでしょう。

ロックダウンにもいろんな段階がありますが、ヨーロッパのような都市封鎖を伴うロックダウンになれば、新幹線や山手線まで運休になる可能性さえ否定できなくなります。

そうなればすでにこれまで世界各国で起こっていることが日本で起こるようになります。トイレットペーパーやマスクどころの騒ぎではありません。

先週日本政府はいつでも緊急事態宣言が行えるよう、新型コロナウイルスのための特別措置法を成立させました。これでいつでもロックダウンを宣言できるようになったわけです。

そのような事態になると何が起こるかというと、食料品は一瞬にしてスーパーの棚からなくなります。それが今世界各国で起こっていることです。

食料品がスーパーからなくなる前に準備しておく必要があるでしょう。しばらく外出や移動ができなくなることを考慮に入れて今のうちに準備しておくことが必要です。

そんなことあり得ないって思うかもしれませんが、9年前の東北大震災のときに同じことを体験しました。

地震が起こってしばらくして、「これは食料が危なくなる」と思って近くのコンビニに走ったときには、すでに食料品はほとんど棚からなくなっていました。

東北大震災はまだ日本でも限られた地域での出来事でした。しかし今回は世界中の国で起こっています。もし世界が鎖国したらどうなるのでしょうか? 日本の食料の自給率ってどれぐらいなんでしょう?そういうことまで脳裏をかすめます。

今は国際線の飛行機も飛ばなくなり、人の出入りもできなくなっています。こうなってくると、まさに非常事態宣言であり、ドイツの首相が言っているように、戦争のような事態と考えても過言ではなくなります。


これからこの世界はどのようになるのでしょうか?

この鎌倉でも、中国人をはじめとする海外からの観光客はいなくなりました。観光産業、宿泊の旅館ホテル業、外食関連、飲食業などは大変な打撃です。たちまち資金繰りに行き詰まります。

オーストラリアにいるラハシャと話していましたら、カンタス航空の9割のフライトはキャンセルになっているとのこと。これが長引けば、航空産業は軒並み倒産が避けられなくなるでしょう。

そのような事態に鑑み、日本政府もアメリカ政府も矢継ぎ早に経済対策を約束し、迅速に対策を打ち出し、実施を宣言しました。

それなのに株式市場はそれらの政策に反応するどころか、アメリカではさらに3000ドルの歴史始まって以来の暴落、日本でも2万円をはるかに割り込み、下げ止まりません。

こうなると経済は急速に冷え込み、経済的に破綻することが避けられない人たちも多く出てくることになります。

これらは全く人ごとではない事態です。

なんかこういうことを書くと、ネガティブなことを書いて、不安と恐怖で煽っているように思われるかもしれないですね。前回書いた「パンデミックなんてありえない」という楽観的なブログとは真逆のことを書いていることにジレンマを感じますが、それだけ世界の事態が急展開しているので、前回の予想を修正せざるを得なくなりました。

前回の見解は、現在の世界のパニック状況を見て変更を余儀なくされました。これは明らかに世界はパニックに陥ってしまって、行き過ぎの状況です。でもそれが現実なので、その現実に対応せざるを得ません。

前回と見解が真逆になったのには2つの大きな理由があります。

一つは「空気感染」の可能性が伝えられていることです。すると「パンデミックにはならない」と判断したことの根拠が失われます。

次に、世界の100カ国以上の国に広がっているということで、通常の「季節性インフルエンザ」のように、気温が高くなると収束するようなものでもないようです。そうなると3月末には収束するだろうという楽観はできなくなりました。

つまり、このコロナウイルスはここ数年は収束しない可能性があるということを意味します。そうなると、どこまでも広がっていきますし、その拡大スピードも早く、「パンデミック」の条件は整ったことになりました。WHOもその認識を示しました。

それに加えて、感染防止策として、世界各国がロックダウンの政策をとり、人と物の流動が遮断され、それによって多くの産業が大打撃を受け、株価もそれを反映して記録的下げ幅を記録しました。大恐慌を思わせるような動きです。

こうなってしまうと、ダチョウのように、危機的な状況にあたって、頭を砂に突っ込んで、現実を見なければ危機がなくなると思い込むことでは役に立ちません。現実を見ないことは逆にさらなる危険に身をさらすことになってしまいます。

こういうときに必要なことは、危機を認識した上で、そのピンチをチャンスに変えるにはどうすれば良いかを考えることです。

とはいえ、新型コロナウイルス自体はインフルエンザに比べて、若い人がかかる限りにおいてはそれほど危険なウイルスではない、ということは言われています。そういう意味ではまだ救いがあります。コロナウイルス自体を怖がる必要はそれほどでもないと言えるからです。

それよりも怖いのは経済的な落ち込みです。今やコロナウイルスよりも経済崩壊で人が死ぬほうが多くなるのではないかと言われています。コロナウイルスよりも経済崩壊に殺されるという人もいます。それも日本は経験しました。1989年に起こったバブルの崩壊で自殺者が1万人増えたという統計があります。

しかし経済やお金だけが人生ではありません。そういうことで命をなくさないで欲しいものです。

一般には、こういうときに最悪だと思われることは何かというと、

お金がないこと(収入がなくなること)。
情報がないこと(現実認識ができない。先が見えない)。
感情的に安定しないことです(パニックに陥って、考えられない)。

そして悪いことと良いことは表裏の関係にあります。

そこでの最善のことは何かというと、こういう困難なときにあっても、この試練を乗り越えた後の最高の未来を思い描くことができることです。

こういう危機的状況にあっても、お金に余裕があり、安定した仕事があり、情報処理能力もあり、感情的にも安定した人生を送っている人は幸せな人です。

でもこれほどの危機的状況になってくると、そうではないの方が多いのではないでしょうか?

そんな試練に直面し不安や恐怖や心配押しつぶされそうになっても、情報処理能力と感情処理能力を身につけることで、最高の未来を描くことはできます。そうするためにはお金はそれほど必要ではありません。

令和という時代はゼロから平和をもたらし、調和と和合の世界を作ることを意味しているとも解釈できます。

例えゼロになっても、そこからやり直すことはできます。ゼロになるからこそ始められることがあります。もともと人生はゼロから始まったことなのですから、いつからでも、どこからでもやり直すことはできます。

そのためには、まずは現実がどうなっているのかの現実を見る目が必要です。できるだけ客観的な現実がどうなっているかを冷静に見る必要があります。

現実をどう見るかは、どのような視点で見るかによって見え方が異なります。現実とは内側の主観が反映される側面がありますし、究極的には自分の内側の反映とも言えます。とはいえ、内側の世界とは別に外側での現実というのもあります。

その現実の見方はそれぞれでしょうし、それぞれに見える現実を元に自分の人生を生きていくしかありません。

今回のブログでは、はとりあえず前回のブログで書いたことの修正の意味も踏まえて、現在の新型コロナウイルスによって引き起こされている現実が私にはどう見えているかについて書いてみました。

それは前回書いたブログ「新型コロナウイルスの予防策」からあまりに現実が変わってしまったからです。

これからは、この新型コロナウイルス後の新しい現実に基づいて生きていく必要があります。

そこで私にできることとして、今見えている現実の見え方(現実認識と今後の展望)を参考資料として提供することだと思ったのでこのブログを書きました。少しでもこの現実に対処するための役に立てていたらければと思うしだいです。

同じ現実に対応するにしても、藪から棒に、晴天の霹靂として直面するのと、ある程度心の準備があって直面するのとでは違うでしょうから。

そして感情処理能力ということに関しては、やはり瞑想が基本になると思っています。マインドの中だけにいたのでは、その感情の処理に対しては限界があります。なぜならそれは同じ次元に属するからです。

アインシュタインの有名な言葉に、『問題はそれが起きたのと、同じ次元で解決することはない』という言葉があります。

つまり二次元で解けない問題は三次元の視点からは簡単に解決できることがありますし、4次元の問題は5次元の視点からは解くことができたりします。

それと同じで、マインド(思考や感情)の問題についてはハートの次元で解決することが多くあります。あるいは瞑想の次元ではマインドの問題は問題でさえなくなります。

そういう次元を知ることで、そこからマインドには見ることのできない新しい世界を見ることも可能になってきます。

この現実的な問題に行き詰まったときにこそ、必要とされるのが瞑想です。

現代社会において瞑想が見直されてきているのも、そういう時代背景があるのかもしれません。

もしそういう問題の解決方法として、ハート瞑想に興味がある方は、こちらに登録してください。無料ハート瞑想オンラインコース(全3回)をお届けします。

これからのアフターコロナの時代を生きていくには、目の前の現実を避けて通ることはできません。現実に向き合いながら、安定した精神状態を保つ訓練が必要です。その為には「ハート瞑想」は効果があります。

瞑想をすることは、精神を安定させ、前向きな精神力を持つことが免疫力を上げることが知られています。

そういう意味でも、ハート瞑想はコロナウイリスへの対抗策としても役立つのではないかと思います。

これからのアフターコロナを生き抜くためにも、これからの新しい時代についてのヴィジョンを持ちつつ、生きていくことができるようにしていきたいものです。

ということで3週間前に書いた「新型コロナウイルスの防御策」の続編として、このブログを書きました。

少しでも参考になればと願います。

この困難な時代が、これからの素晴らしい時代への夜明けとなりますように。

和尚アートユニティ
えたに

P.S. このあと、4月8日0時に緊急事態宣言が発令されました。それをうけて書いたブログはこちらです。「緊急事態宣言と新型ウイルスコロナ時代の到来