「シンクロニシティの法則」

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今回は「シンクロニシティの法則」について、紹介します。
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「シンクロニシティの法則」は2013年3月22日~24日に予定されています。

「シンクロニシティの意味」について

今回はシンクロニシティの意味について考えてみたいと思います。
シンクロニシティとはユングの提唱した言葉で『共時性原理」と一般には訳され、
因果律とは異なる原理として、
非因果的な複数の事象(出来事)の生起を決定する法則原理とされています。
簡単にいうと「意味のある偶然の一致」というふうに定義されています。
ユングはフロイトの無意識の理論をさらに深めて、
集合的無意識について新しい領域を開きました。

シンクロニシティはその集合無意識の領域で起こる、というふうにも考えられます。

ユングがある若い女性の患者と話しているときに、あるシンクロニシティの体験をします。
それは、その女性が前夜に、「誰かに黄金のスカラベ(神聖昆虫)を贈られるという
非常に印象深い夢をみた」という話をしているときに、
何かが窓をたたいている音がして、振り返ってみると、
大きな昆虫が飛んできて、外から窓ガラスにぶつかり、
暗い部屋の中に入ろうとしているところでした。
そこでユングが窓を開けて、中に飛び込んできた虫を捕まえると、
それはバカラコガネムシで、金色のスカラベに最も近いものでした。
その偶然の一致から、女性患者にある気づきが生まれたのでした。
それは偶然の一致のように思えますが、
そこには重要なある意味を見いだすこともできるので、
意味のある偶然の一致のことをシンクロニシティというふうにいうようになったようです。
それは、ある人に会いたいと思っていると偶然その人にばったりと町であったり、
電話がかかってきたりということだったりもします。

そのなかでも、『生命の暗号(サムシンググレート)』に書かれてある村上和雄博士の例はとても印象的です。
村上博士がヒトレニンの遺伝子情報解読の研究していた頃に、
パスツール研究所が80%の解読に成功したという情報を受け取りました。
意気消沈して、たまたま学会へ出席するために
滞在していたドイツのハイデルベルグにある学生街の酒場でビールを飲んでいると、
そこに顔見知りの京都大学教授の中西重忠先生とばったり会うのです。
中西先生は遺伝子工学の分野で世界的に知られた学者で、
自分の苦境を訴えたところ、
「協力しましょう」ということで、その応援の甲斐もあって、
遺伝子解読に成功してしまうのです。
村上博士は、この経験から、強い思いがあるとき、遺伝子のスイッチがONになって、
そのようなシンクロニシティが起こりやすくなる、という説を提唱されています。

ユニティインスティチュートでは、シンクロニシティは自分の内なる本性につながり、
命の流れに乗ったときに起こるというふうに考えています。
もっと簡単にいえば、ハートのシンクロニシティの場につながる、という言い方をします。
それは量子力学ではゼロポイントフィールドとして解き明かされつつあります。
つまり、量子論においては、
物理的には離れた空間と時間にある素粒子同士の非局在的なつながりを内包していると考えます。
そのなかでは、同じ源の粒子が、
あたかも空間的、時間的な距離など存在しないかのように、
相関性を保つ、ということが実験的に確かめられているのです。
そのようなことが可能となる場が仏陀の教えでは「
空(くう)」であり、ハートの空のスペースで起こることでもあるのです。

ユニティインスティチュートの「エッセンシャルライフ」では、
このシンクロニシティが新しい生き方の鍵になるというふうに教えています。
それでは、「愛する人生を生きる」(原題”Live The Life You Love”) より、
第10章「シンクロニシティの法則:新しい生き方」より紹介します。

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「シンクロニシティとは何か」

中心に定まるようになると、
自然にまったく新しい生き方をするようになります。
シンクロニシティーの流れの中ですべてが起こり、
努力がいらないように感じます。

自分の潜在力とユニークな本性を生きるのに必要なものがあれば、それを受け取ります。
中心に定まっていると、自分の内なる本性につながり、
命の流れに乗っています。
身も心も軽く、活力に満ち、
何をしても自分の実存とピッタリ合っています。
丸ごとの人間として動き、内側や外側の葛藤により消耗しません。

中心に定まっているとき、
シンクロニシティの法則を生きているのです。
シンクロニシティは気づいている以上に起こっているものです。
適切な時に適切な場所にいる、
ふと出会った人が手助けしてくれる、
直観的にどこからともなく良いアイデアが浮かぶ、
人生が与えてくれるものを認識し受け取る、などは、
シンクロニシティの中にいるときに起ることです。

花がその花びらを開き、かぐわしい香りを放つのに努力はいりません。
同じように簡単に、くつろぎ、フロー(高揚感と自由の中でよどみなく進むこと)、
信頼、受容性、やすらかさ、感謝、そのほかの本質が花開きます。

少しの間、思い出してください。
ものすごく努力した結果達成できたことにどんなものがありましたか?
受験のために猛勉強し入学できたことや、
起業して成功したり、出世したり、家庭生活をうまく行かせたりなど。
このように自分が達成したことに価値を与えましょう。
そして達成から得られる満足や喜びを受け取りましょう。
それができたのは必要な資質が内側にあったからです。
そのことに感謝をいだくかもしれませんね。

何かを得るために頑張って、その結果達成したものは、
自分でも分かっているし、その価値を認めることは簡単です。
しかしときには自分は何もしていないのに、ただものごとが起る場合があります。
そんなときは、起こっていることを認めたり、
その価値を感じることはずっと難しくなります。
そして、運が良かっただけで、
偶然に起こったことだと考えてしまいがちです。

さて、ちょっと思い出してみましょう。
努力していないのに何かが起こったような経験です。
思い出せたら、偶然で運が良かったのだと思う代わりに、
それはシンクロニシティによって起こったと考えてみましょう。
深呼吸をしましょう。
そしてハートを感じましょう。
シンクロニシティによって起こったことに価値を与えることができますか?
シンクロニシティを認めることはどんな感じでしょう?
このシンクロニシティの瞬間に対して
感謝の気持ちを感じるかもしれませんね。

シンクロニシティという言葉にはいろいろな意味があり、
宗教や宗派により異なった見方がされてきています。
もし良ければ、少し時間をとって
あなたにとってシンクロニシティとはどんな意味の言葉だったのか考えてみてください。
私たちの理解では、シンクロニシティは誰でも経験できるもので、
命のひとつの次元としていつでも存在しているのです。
これは誰にでも手が届くもので、
ひとりひとりがシンクロニシティを自分独自の仕方で経験します。

シンクロニシティの経験は、中心に定まることで起こります。
シンクロニシティを無理やり起こすことはできません。
シンクロニシティの法則に沿って生きるためには、
シンクロニシティを認識し、それを受け取るだけで良いのです。