8月は戦争について考える機会がたくさんありま
テレビで「この世界の片隅に」がドラマ化され最
近放映されています。
昨年この物語を映画で見たとき、メルマガに感想
を書いたことがありますが、今日はその中に出て
くる主人公のすずさんを通して、「本質」を生き
ることについて書いてみます。
このお話は、第二次世界大戦を背景に、広島、呉
を舞台に生きた、「すずさん」という女性の話で
す。
戦争という非日常の中であっても、人は、日々の
暮らしの小さなことの中に喜びを見つけ、笑った
り、泣いたり、怒ったりして生きています。
自称「ぼーっとしている」すずさんは、絵を描く
のが上手でした。
日常の小さなものを、心に留めるために、彼女が
鉛筆でスケッチした絵は、荒んでいく人の心に、
つかの間の喜びをもたらします。
食ベる物が減っていく食卓では、すずさんの優し
さと創造性が、ご飯をつくることにも発揮され、
家族の心を温かくします。
それでも温厚なすずさんは、嫁ぎ先で、慣れない
ことばかりの中、ストレスで円形脱毛ができたり
もします。
いいことも、悪いこともひっくるめた、あたりま
えの日常の中で、すずさんは、あたりまえのこと
に怒ったり、不思議に思ったり、笑ったり、謝っ
たりします。
戦争が深刻になっていくにつれ、あたりまえの
あり方が見失われていく中で、そんな彼女の姿
が、人の心を和らげます。
戦争の中で、形あるものは壊れ、命あるものが
死んでいく。そして残されたものの中で、生き続
ける命の強さと、悲しいほどの優しさや、人のつ
ながりの温かさが、すずさんの日常生活を通して
描かれています。
この映画は、世界を救うための「特別な誰か」の
話ではなく、誰の中にもある、あたりまえの
「やさしさ」「つながり」「よろこび」を生きる
ことが、どんなに大切で、生きる力を与えてくれ
るかを、戦争という非日常を背景にして、教えて
くれます。
私たちの内面にはその美しい「本質」が存在して
います。
やさしさ、思いやり、つながり、喜び、勇気、
信頼、強さ、創造性など
他にもたくさんあります。
それは私たちが持って生まれた、誰の中にもある
資質です。
その本質を感じることで、生きることが満たされ
ていきます。
すずさんを見ていると、本質を生きることは、
自然で「あたりまえ」のことなのではないかと感
じます。
私たちは、本質として生まれますが、
成長する過程で、周りの大人や学校、世間や社会
の価値観に影響されて、やがてそれは、あたりま
えの自分の中の一部ではなくなってしまいます。
そして大人になると、本質の源を外側に探すよう
になってしまいます。
誰かと比較したり、何かをなし得ないと、その
資質が感じられないように思ってしまいます。
すでに、本質は自分の内側にあります。それを
求めて、頑張って誰にかになろうとする必要は
ありません。
本来自分であるものに目覚めるだけです。
戦争という非日常の中で、人があたりまえを見失
って行く中で、ありのままの、すずさんは、
人の心の痛みに寄り添う「やさしさ」
おかしいことをおかしいと思える「勇気」
自分の失敗を謝れる「強さ」
を生きていきます。
ありのままの、あたりまえの自分でいて、
そこに生まれる人との温かい繋がりは、誰もが、
生きている喜びを感じられる、瞬間なのかもしれ
ません。
すずさんは、自分の居場所を探していました。
広島で生まれ、呉にお嫁に来たのも自分の意志
ではなかったと、どこかで思っていました。
すずさんが、探していたのは、外側の場所ではな
く、自分であることが、できる場所だったので
しょう。
そして、彼女はそれを自分の内側に見つけます。
そこは、どんな防空壕より彼女が安心して満たさ
れるところだったに違いありません。
2020年8月8日〜10日に鎌倉で
「本質の目覚め」のコース を開催します。
この3日間のコースでは、私たちの中にある本質
を感じ、本質から生きる、満たされた感覚を体験
する機会があります。
よかったら、参加しませんか?
Much love to you
Komala
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