【WS】日本人による初のコンパッション育成トレーニング

今回は、いつもコマラ・ローデのコンパション実践会、およびCCTの通訳をしていただいている市場(トーショー)さんの「コンパッション育成トレーニング」のご案内です。

このトレーニングはプラテクィカムというコンパッション育成トレーニングティーチャートレーニングの卒業のための最終試験を兼ねたものなるものです。

市場(トーショー)さんは昨年、ツプテン・ジンパ博士が学長を務めるCommpassion Instituteの狭き門を通って、大学院レベルの英語での授業を受け、最終的な実地試験に合格した人のみが、コンパッション育成トレーニングを教えることができるようになります。それに合格すると日本人で初めての公認講師になることができます。

今回はあさこさんというもう一人の日本人の方と一緒に教えるということです。

コンパッション育成トレーニングに興味のある方、そして市場(トーショー)さんを応援してくださる方は、ぜひ受講してみてください。

トレーニング申込先:
https://forms.gle/81JK2Dt8ocDLtGkX7

市場(トーショー)さんから特別割引クーポンが発行されます)

メールは swtosho*gaia.eonet.ne.jp です。

(メールの場合は*を@に変えて送信してください)

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日本人による初のコンパッション育成トレーニングのお知らせ

コンパッション:慈悲・慈愛、思いやり、いつくしみ

OAUでこの数年間、コマラ・ローデ先生によるコンパッション育成トレーニング(CCT)が行われてきました。

マインドフルネスの運動から生まれたコンパッションの考え方は、特に日本人にとって必要なもので、これから多くの人の中に広がろうとしていると感じています。

トーショー(市場義人)は、コマラ先生のCCTの通訳としてコンパッションの考え方に触発されて、去年から一年間、CCTを教える教師としての資格を得るためにコンパッション・インスティチュートで学んできました。

その仕上げとして、このトレーニングをオンラインで、8週間にわたって教えることになりました。

この講座は5月18日(土)から7月6日(土)まで、毎週土曜日 8:00〜10:00に行われ、トーショー(市場)とアメリカ在住の鈴木あさこさんが共同講師としてトレーニングを半分ずつ担当します。

あさこさんは、スタンフォード大学のコンパッションアンバサダーでもあり、2人の持ち味を活かしながらの講座になることと思います。

教師候補生による講座ですが、内容は認定講師と同様です。また、日本語で行われる初のCCTです。

週一回、8週間にわたってコンパッション(慈悲心、慈愛、思いやりなどと訳されます)を育んでいきます。コンパッションは人間が誰でも持っている本質的な質で、育てることができるのです

ト―ショーのコメント:このトレーニングを受けて、自分自身に対してコンパッション(自分を大切な友として扱い、その幸せを願い、苦しみが軽減されることを願う気持ち)を向けていなかったとに気づきました。それを知って自分を許し、人にも優しさをより向けることができるようになりました。そこから人生で色々なものが変わり始めました。

このコースから得られる恩恵は、以下のようなものです。

・人間関係を改善する
・健康、幸福、心身の充足をサポートする
・ストレス、憂うつ、不安を軽減する
・世界に前向きな変化をもたらす

(この案内の最後にトーショーがこのトレーニングを受講して感じた意義を個人的見解としてやや詳しく書いています。一人一人得るものは違うと思いますが、長年瞑想をしてきた立場からの感想です)

コース料金:
– 一般価格: 55,000円
– 早割価格: 45,000円(4/21まで)- 学生(社会人学生除く)
・クーポン利用者: 36,000円(市場トーショー)経由でお申し込みの方)

無料説明会:
– 1) 5月3日20:00~21:00
– 2) 5月4日10:00~11:00

〇無料説明会に参加ご希望の方は市場(トーショー)までご連絡ください。ズームリンクをお送りします。

〇また直接本コースをお申し込みの方は、こちらから申し込めます。お申し込みの前に「クーポン・コードを希望」と市場(トーショー)までお伝えください。折り返しクーポン・コードをお知らせします:
トレーニング申込先:
https://forms.gle/81JK2Dt8ocDLtGkX7

〇今までの無料説明会の案内です。これは終了していますが、ここにもこのコースについての説明があります。
https://compassion-japan0518.peatix.com

〇このトレーニングを受講して:トーショー(市場義人)の個人的経験

コンパッション育成トレーニングは、ダライラマ14世の通訳を長年にわたって務めてきた元僧侶のツプテン・ジンパ博士が、スタンフォード大学で研究者たちと生み出したトレーニングで、チベット仏教の伝統を汲みながら科学的研究を基にすることで、人間に共通する本質を育てることで人類に貢献しようとする試みです。

私はコマラ・ローデ先生の通訳としてこのトレーニングに出会いましたが、正直最初のうちはそれほど意味があるものには思えませんでした。

その中でガイド瞑想が行われますが、「あなたが苦しみから解放されますように。あなたが幸せになりますように」と言った、相手の幸せを祈るようなフレーズも登場します。

初めのうち、こういったフレーズが何の役に立つのか、どのような意味を持つのか、分かりませんでした。

というのも、私は長年、自分自身が成長することを目指して瞑想をしてきたのですが、その姿勢として自分の状態には自分が責任を持つ必要がある、という思いがあったのです。

誰かが苦しんでいるとしたら、その苦しみはその人が責任をもって直面しなければならないものであり、その苦しみを取り除くということが本当にその相手のためになるのか、といった思考がはたらくのでした。(コンパッションとは、「誰かが苦しんでいるのを見たときに、それに共感し、さらに一歩進めて、その苦しみを軽減したいという衝動を感じ、可能性として実際に何かをすることもある」というものです)

自分を深く見つめ、自分の本質、自分が何者であるかを見つめていくことで、人は最終的に悟りに至ることができると考えていました。

最初にコマラ先生の通訳をしてからしばらくして大きな病気をしました。

その病気をとおして、多くの人が向けてくれた思いやりや愛により実際的にも、内面的にも助けられました。

人は一人では生きていけないのだ、という当たり前のことが今まで十分にこころに染み入ることがなかったのです。

体も元気で、能力もある程度あることで、自分がこの世界を生き抜いていく、といった姿勢だったのです。

私は悟りを求めて瞑想をしてきたのですが、いつでもその求め方が中途半端であるように感じ、本当にそれが自分の望んでいることだろうかと疑うこともありました。

病気をとおして分かったことは、私が求めていたのは、悟りではなく、優秀であることだったということでした。

たまたま自分の興味が宗教的な在り方に向けられていたので、悟りという概念に惹かれたのですが、世間的な価値観では、お金持ちになるとか、社会的に成功するとかいったことと、本質は変わりませんでした。

それが分からずにこれほど長い間瞑想してきても悟りもしないことに苦しみ、劣等感を感じ、行き詰まりを感じていました。また瞑想と関係ないことがらを軽視してきたのでした。

そのような在り方で、このトレーニングを受けて、一番驚いたのは、自分がどれほど自分に対してコンパッションを向けていなかったか、ということでした。

気付いていませんでしたが、瞑想が深くない自分を人と比較し、落胆し、責めていました。

瞑想は最終的にはエゴを落とし、自分がこの世界とひとつであることを悟るためにするものであると考えてきました。

それができない自分を責め、苦しんでいたのでした。

つまり、自分、自分、でした。

ハート瞑想を長年実践してきて、ハートの働きはかなりよく知っているつもりでした。ハートの働きは、受け入れることであり、あるいは愛であると人にも話してきました(そしてそれは事実なのですが)。

でもコンパッションが抜け落ちていました。

自分にも人にも思いやりや優しさを向けることが本当にはできていませんでした。

どこかで、分離していたのです。

上のような私の生き方は、つまるところ、エゴイスティックなものだったのです。

自分が悟ろうと努力することは、(他の人たちの動機は分かりませんし、本物の動機も存在すると思いますが)自分が立派になろうとすることであり、エゴが目指していたことなのでした。自分が悟る、それが手に入れば、他の人はどうでも良い、ということです。

これは分離です。

自分と自分以外の世界が分離していて、結局は、周りは敵だったのです(気がつきませんでしたが)。

そして自分自身もまた自分の理想を達成できない存在として、責めていました。この責めるという傾向は、悟りといった宗教的なものだけでなく、日常のさまざまな事柄に関しても同じで、できない自分を責めるということを知らずにやっていました。

これがそもそも病気の原因だったのかもしれません。

そして病気をしたことをきっかけにいままでの生き方を見直し始めることができました。

自分にコンパッションを向ける、自分も他の人と同じで、人に向けるのと同じように思いやり、優しさ、愛を向けることができるのだと気がつきました。

自分が特別だから愛を向けるのではないのです。他の人たちと同じ存在だから、同じようにコンパッションや愛を向けることができるのです。

生きとし生けるものは、同じように苦しみ、その結果、それぞれが独特の歪み方をしていきます。それがパーソナリティと言えるものです。でもそれは悪いものではなく、存在の在り方であり、誰もが共通してもっている苦しみで、生きていくためには仕方なかったのです。それが分かると自分も人も同じようにそれでよいのだと感じられます。

コンパッション育成トレーニングで、具体的に自分にコンパッションを向ける方法が提示されますが、例えば自分に話しかけること、小さな自分をいたわること、親友にするように自分の幸せを願うこと、こういったことが、自分を責める在り方からほんの少しでも自由になるのに、とても助けになりました。

コンパッションを表すイラストに、鏡の中の自分が鏡を見ている自分を抱きしめている、というのがあります。このイラストを見たときには、なかなか自分に届かなかった自分へのコンパッションがすっと自分に届いたように感じました。

 

コンパッションのアプローチは、一言でいえば、分離からひとつであることへ、です。

私にとってこの見方は大きなシフトでした。

自分ひとりだけが優秀であろうとして孤立することから、もともと私たちはみな同じ人間なのであり、誰もがこの大きなネットワークの中でともに生きているのだという意識へのシフトは大きなものでした。

私はこの大きな宇宙の構成員のひとりとして、この宇宙に属しており、孤立した迷子ではないのです。宇宙にとってなくてはならない存在であり、それは一人一人皆が同じなのです。

こういったことを、病気を通して学び、意識の大きなシフトをこのコンパッション育成トレーニングが与えてくれました。

これまで書いたことは、個人的な体験であり、コンパッションのトレーニングを受けた人は、ひとりひとりが独特の経験をしていると思います。

コンパッション・インスティチュートが挙げているのは、以下のようなものです。

慈愛・慈悲心の育成は、本性としての慈愛・慈悲心をより認識し、それにつながることを可能にします。

最初は、意図的に、そして後には、慈愛・慈悲心と親切さからの本能的な反応を呼び起こします。

コース全体を通して、私たちはあなたが挑戦を受け入れ、慈愛・慈悲心のある行動をとる勇気を築き、感情に対処し、そして共感疲労を防ぐための回復力を発達させるのを助けます。

・人間関係を改善する
・健康、幸福、心身の充足をサポートする
・ストレス、憂うつ、不安を軽減する
・世界に前向きな変化をもたらす

私自身としては、上のさまざまな恩恵は、私たちが分離ではなく、ひとつであることを基にして生きるときに自然に生まれてくるものであると感じています。

そしてこの文の最初に書いた、人の幸せを祈ることへの疑問も、ひとつであることから自然に生まれてくる思いやりの気持ちの発露であると理解するようになりました。

市場義人(トーショー)


5月1日(水)はコンパッション実践会です。

市場(トーショー)さんがコンパッションの瞑想ガイドをします。

「コンパッション育成トレーニング(8週間)」無料説明会*

https://compassioneducation.jp/schedule#practice

 

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