【WS】心のトレーニング

コンパッション実践会

明日は「コンパッション実践会」(第47回)です。

https://compassioneducation.jp/schedule

コンパッション実践会では、コンパッションの瞑想を実践していきますが、そもそも「コンパッション」ってなんなの?

と思われる方もおられると思うので、ときおり、ここではコンパッションについてお話しています。

「コンパッション ― 怖れなき心の本質」

「私たちは皆、他者の苦しみを感じ取り、それを和らげたいと願う本能を持って生まれている。」

と、CCT(「コンパッション育成トレーニング」)の創設者、トゥプテン・ジンパ博士は、その著書「コンパッション ― 怖れなき心」で語られています。

チベットの学者でありダライ・ラマ法王の通訳としても知られるトゥプテン・ジンパ博士は、その生涯を通して「慈悲(コンパッション)」こそが人間を幸せにし、社会を癒す鍵である」と語っています。

彼自身、チベット難民として幼くして母を失い、厳しい環境で育ちました。しかしその中で、他者の思いやりに何度も救われた経験が、彼の中に「人は本質的に善である」という確信を育てました。

それが後に、スタンフォード大学での「コンパッション育成トレーニング(CCT)」創設へとつながっていきました。

慈悲とは「ともに苦しむ」心

コンパッションの語源は、ラテン語の com-passio 、「ともに苦しむ」から来ている。

つまり慈悲とは、他者の痛みに寄り添い、その苦しみを和らげようとする自然な反応です。

それは単なる同情ではなく、「共感(empathy)」が行動へと変わる力であり、理解、忍耐、思いやりを伴う意志の働きです。

慈悲の反対は冷淡さや無関心ではなく、「怖れ」だとジンパ博士はいいます。

人は他者の苦しみに心を開くことを怖れ、痛みを避けようとします。しかし、心を閉ざすことで私たちは自らの本質からも遠ざかることになってしまいます。

怖れを超えて他者とつながる勇気。それが「怖れなき心」なのです。

科学が証明する慈悲の力

かつて人間は「利己的な動物」と見なされてきました。

しかし、近年の神経科学や心理学の研究は、人が本質的に「協力し、共感する存在」であることを明らかにしています。

慈悲の行為は脳内の報酬系を活性化し、ストレスを軽減し、幸福感と自己効力感を高めることがわかっています。

人の脳は「共感」と「行動」を結びつけるよう設計されており、思いやりは単なる徳ではなく、生物としての自然な知恵なのです。

スタンフォード大学のCCTでは、呼吸瞑想や意図設定、トンレン(他者の苦しみを吸い、安らぎを送る瞑想)などを通して、慈悲を「スキル」として育むことができると示されています。

これは宗教的修行ではなく、誰にでも実践できる「心のトレーニング」である。

このコンパッション実践会は誰でもご参加できます。
幸せで、平安な心を求めている方は誰でも招待されています。
そのようなことに興味を持つ方にも、お誘い合わせのうけご参加ください。

明日お会いできますこと、楽しみにしています。
コンパッション実践会https://compassioneducation.jp/schedule

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