スタンフォード大学の慈愛と利他主義(愛他心)の研究と教育センター(CCARE)で開発された8週間のトレーニング
CCTの創始者の主たるメンバーであり、
「コンパッション・インスティチュート」の主催者、
ツプテン・ジンパ博士の著書「コンパッション」が日本でも発売されました。
「コンパッション育成トレーニング」(CCT)は、以下のような人や状況の中で有益であることが証明されています。
- 困難な課題を乗り越える
- 心配や恐れを和らげる
- 人間関係を改善する
- 医療従事者などの、燃え尽き症候群を防ぐ
- 困難やストレスに直面し、チャレンジを受け入れる勇気を得る
- 怒りや悲しみ、嫉妬などの感情をうまく対処できるようになる
- 共感疲労を防ぐための回復力が発達する
- 孤独の問題への強力なバッファー(緩衝材)となる。
- 人生に意味と⽬的をもたらすことができる
- 人生の決断に明晰さをもたらすことができる
- 子育てにおいて慈愛をもたらす
- 配偶者や⼦供や両親や同僚など 、愛する⼈との関係性を修復し、良い関係を築くことができるようになる
1コンパッションは科学に基づいた技術として使うことができます
コンパッション育成トレーニング(CCT)では
コンパッションを技術として使えるように教えています。
それはコンパッションを科学に基づいて教えているからです。
コンパッション(慈悲心)とは、
仏教においては、
他の生命に対して楽を与え、
苦を取り除くこと(抜苦与楽)を願う、
最も重要な価値観として大切にされてきています。
その本質は変わりません。
それに加えて、CCTでは、コンパッション自体を
フォース(力)として使えるようにします。
仏教では古来より、
観音様のパワーの源は慈悲の心でしたが、
その慈悲心(コンパッション)自体に力(フォース)がある
ことがわかっています。
人々を癒し、困難を克服し、
苦難から救うことができる力が
コンパッションにはあります。
そのコンパッションの技術を学ぶことによって、
それを意図的に使うことができるようになります。
このCCTのトレーニングを通して、
コンパッションを
もっと積極的なフォース(力)として
使うことができるようになっていきます。
そうすることで、
私たちが困難やストレスに直面したとき、
人間関係に悩んだり、
怒りや悲しみ、嫉妬などの
自分では制御できない感情に直面したときにも、
それらに対処するためのフォース(力)として
使っていくことが可能になるのです。
そこに、
このコンパッションのトレーニング(CCT)が
人間の利他心についての科学的な研究に
基づいていることの特徴と強みがあります。
2困難な時代におけるコンパッション
私たちはコロナによるパンデミックや
隣国での戦争に直面し、
いつなんどき、
さらなるパンデミックや戦争に
直面していくことになるかもしれないという、
非常に困難で危機的な状況に生きることを余儀なくされています。
そんな時代においてこそ、
コンパッション(慈悲、慈愛、思いやり、
利他の精神)はますます大切なものに
なってきていることを痛感します。
なぜなら、このような時代においては、
個人の力だけでものごとをなすことは難しく、
みんながつながり、協力して力を合わせる必要があるからです。
そういう意味では、これからの時代は
個人のエゴと競争によるのではなく、
共感と共創によってみんなで協力して
ものごとを行う時代になってきているように思われます。
そのコンパッションに意識を向ける
ことが求められる時代になってきています。
しかも、この質、このコンパッションの能力は
普遍的なものであって、
誰もが持っているものです。
それを得るために、それを探したり、
努力する必要はありません。
そこに意識を向けることさえすれば良いのです。
それを段階的に身につける方法をCCTで学ぶことができます。
とりわけ、自分自身を批判したり、
自分に厳しすぎるような、
セルフコンパッションの問題を抱えている人にとっては、
本来の人間として持っている自己価値の感覚を持つことは大切であり、
そのためには、このコンパッションを認識し、
それを使うことができるようになることは大きな助けになるでしょう。
CCTでは、さらにそこから、
他の人々へのコンパッションへと、
段階をおってコンパッションの能力を深め、
高めていくことができるようになります。
3コンパッションは私たちに回復⼒をもたらすパワフルな要因となる
なぜなら、コンパッションは
利他主義の精神に基づき
⾃分にフォーカスするという
⾃分の殻から⼀歩踏み出し、
⾃分を超えて他の誰かと繋がる
ことを意味するからです。
「コンパッションによってハートが開き、
だれかに⼿を差しのべることが容易になります。
そして誰かにつながることで、
外に⼀歩踏み出すことができるようになります。
そうすることで、⾃分の経験と状況について、
同胞意識という観点から⾒ることができるようになります。
そうすると、
⾃分の問題に対する⾒⽅が
全く変わってしまいます。
困難な問題に対しても、
⾃分だけにフォーカスして⾒ていると、
その問題はとても⼤きく思えてしまいます。
コンパッションの観点から ⾒ると、
これまでとは全く違った⽬で
⾒ることができるようになります。
⾃分の問題への⾒⽅や取り組みも変わり、
回復⼒や勇気も⽣まれてきます。
それもコンパッションがもたらす⼤きな要素です。
4コンパッションは意味と⽬的をもたらす
科学的には、わたしたちは合理的な⽣き物、
感情的動物、社会的動物と⾔われていますが、
深いところでは、私たちは意味を求める⽣きものです。
自分の価値観と人生の意味を求めて⼈々は、
⾼い報酬をもらえる仕事を諦めてでも、
より自分にとっての意味と⽬的を⾒出せる仕事を選ぶことがしばしばあります。
より⼤いなる意味を求めるためには、
コンパッションを持って物事に取り組むことほどパワフルなことはありません。
なぜなら、その意味というのは、
奉仕の経験を通して、
⾃分の価値観を⾒出すことからやってくるからです。
5コンパッションは明晰さをもたらす
今私たちがとても必要としているものとして、
コンパッションは私たちが感情的になったり、
モラルの混乱がある時に、
明晰さをもたらすことができるということです。
例えば、毎⽇流されるニュースに対して、
これらの社会的な問題に対して
どのように理解すればよいのか、
どのように扱えばいいのかが
わからなくなっているとき、
その混乱を断ち切るシンプルな⽅法として、
⾃分にこのように問いかけることができます。
「もし私が
コンパッションのレンズを持っているとすれば、
私はこれをどのように⾒ればよいのだろう?」
「もし私が
コンパッションを重要な視点としてもつならば、
それが組織的なバイアスの問題であろうと、
社会的正義の問題であろうと、
気候変動の問題であろうと、
私はそれをどのように考えるとよいのだろう?
これに対してどのように振る舞えばよいのだろう?」と。
6コンパッションをモチベーションとする
いろんなモチベーションがありますが、
コンパッションは
つながりを求めたり、
関係性をよくすることだったり、
⼼を鎮めるなどのためのモチベーションとすることができます。
例えば配偶者や⼦供や両親や同僚や
愛する⼈との関係性などで、
コンパッションをモチベーションとして選ぶことができれば、
その関係性を飛躍的に良くすることができます。
とはいっても、
もちろん感情的になっている場⾯などでは
コンパッションを選ぶのは⾮常に難しいときもあります。
しかしもしあなたが、
コンパッションに基づく人生を望むならば、
日々の CCTの練習によって、
困難な状況においても
コンパッションをモチベーションを選ぶことができるようになります。
コマラ インタビュー「コンパッションとは何ですか」
CCT公認インストラクター
コマラ・ウタ・ローデ(Komala U. Rohdhe)
このCCTはコンパッション育成協会を卒業した、コンパッション(慈悲・慈愛)育成トレーニング(CCT™️)の認定インストラクターによって教えられます。
CCT認定インストラクターは、毎年1000名前後の応募者の中から55人ほどが選ばれる狭き門であり、さらに、1年間のトレーニングを受けた後、認定試験に受かる必要があります。
このコースを教えるコマラ・U・ローデはCCT認定インストラクターであるだけでなく、ICF(国際コーチング連盟)の認定資格を得たプロフェッショナル・サーティファイド・コーチ(PCC)であり、上級コースを卒業したコアクティブコーチCPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)でもあります。
ドイツで生まれ。看護師としてキャリアを開始し、自然療法医学/心理学の学位を取得しています。
メンター、コーチ、教師として国際的に活躍しています。
40年以上瞑想を実践しており、現在はストレス低減のためのマインドフルネス、ヴィパッサナ瞑想、アクティブな瞑想法、思いやり(慈悲心)の瞑想など、さまざまな伝統を実践し、教えてきています。サウンドレゾナンス創始者。この25年間、アリゾナ州セドナに夫と暮らしています。
どのような効果が期待できますか?
誰もが独自の経験をする一方で、
CCT™は次のことにつながることが研究によって示されています。
- 自分自身に対する慈愛や思いやりと、人から慈愛を受け取ろうとする意欲が増す
- 人生への満足と幸福感などのポジティブな感情が増す
- 感情をありのままに受け入れ、対応することができる
- 自己受容とセルフコンパッションが増加する
- 対人関係の改善
- 心がしっかり今ここにいる(マインドフル)状態が増加する
- 困難な状況や試練を克服する
- 怒りなどの感情的な制御についての大切なスキルとなる
8週間のCCT™の旅
第1週
心(マインド)を安定させ、落ち着かせる。マインドフルネス。
第2週
愛する人への愛情ある優しさと思いやり(内なる慈愛と慈悲心につながる)
第3週
自分への思いやり(セルフコンパッション)
第4週
自分への愛ある優しさ(セルフコンパッション)
第5週
誰もが分かち持つ人間性を自分の意識に包含する(共通する人間性の意識を育む)
第6週
他者への思いやり(慈愛と慈悲心)
第7週
積極的な思いやり(他の人の苦しみを取り除く)
第8週
コンパッション(慈愛と慈悲心)育成のための日々の総合的練習
日 程 2023年5月10日(水)〜6月28日(水)
※5月10日(水)、17日(水)、24日(水)、31日(水)、6月7日(水)、14日(水)、21日(水)、28日(水)
時 間 午前9:30~11:30 【全8回】 ※終了時間は、多少前後する場合があります。
会 場 Zoom オンライン
費 用 52,000円(テキスト、通訳つき、税込)
※早割 48,500円 (5月6日(土)までにお申込・ご入金完了の場合)
定 員 30名
講 師 コマラ・ローデ
※どなたでもご参加いただけます。
※こちらはインターネットを使ったオンライン開催です。
※一貫したプログラムになっているため、すべてのクラスに出席することが推奨されています。
2つ以上のクラスに出席できない場合は、参加はお勧めしません。
再受講の場合にも、全部のクラスを受講することが推奨されています。
※録画の配信はございません。
※コース受付の締め切りは、5/9(火)17:00までとなります。